個人懇談。
保護者の方にとっては、少し緊張する時間かもしれません。
担任の先生は、普段のお子さんの様子や成長した姿、園で見せる笑顔や頑張りをお伝えします。
そして、もし少し気になる姿があれば、そのことにも触れることがあります。
でも私は、20年以上担任をしてきて、一つだけ大切にしていることがあります。
それは、課題だけを伝えないこと。
「こんな姿が見られます。」
で終わるのではなく、
「だから園ではこんな声かけをしています。」
「こんな関わりを続けています。」
「一緒に見守っていきましょう。」
そんなふうに、必ず援助や取り組みをセットでお伝えするようにしています。
それでも、涙を流される保護者の方がいます。
その姿を見るたびに、私は昔の自分を思い出します。
私も、一人の母親でした。
先生から、わが子の少し気になる姿を聞いたとき。
今思えば、本当に些細なことだったのかもしれません。
でも、当時の私は毎日必死でした。
一生懸命子育てをしていました。
だからこそ、
「うちの子がそんなことを……」
その一言だけで、張りつめていた気持ちがあふれ、先生の前で涙が止まらなくなったことがあります。
あのとき、担任の先生は否定することなく、静かに寄り添ってくださいました。
あの優しさは、今でも忘れられません。
だから今、私は先生の立場として伝えたいことがあります。
完璧な子育てなんてありません。
完璧なお母さんも、お父さんもいません。
子どもは、思い通りに育つ存在ではありません。
だから、悩むのは当たり前です。
困ったときは、一人で抱え込まないでください。
先生は、お子さんの味方であると同時に、保護者の味方でもあります。
「一緒に考えていきましょう。」
私は、その言葉をこれからも大切に伝え続けたいと思っています。



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