昔はこうだった、ではなく。これからの実習生に伝えたいこと

🌷子育て・保育への思い

私も、昔は実習生でした。

そして今は、実習生を受け入れる側になりました。

さらに今、息子も実習生。

自分が実習をしていた頃と、
今の実習を見比べることが増えました。

そして、時代が変わったんだなぁと感じます。


私が実習生だった頃。

とにかく記録に追われていました。

実習が終わってから記録を書き、

睡眠時間を削って、

次の日の実習に向かう。

正直、実習そのものを楽しむ余裕なんて、ほとんどありませんでした。

「子どもと関わることが楽しい」

「保育ってこんなに素敵なんだ」

そんなことを感じるよりも、

ただ必死。

とにかく終わらせる。

そんな毎日だったように思います。


今の実習生を見ていると、

記録はずいぶん簡潔になりました。

内容も、私たちの頃と比べると薄く感じることもあります。

「こんなに簡単でいいの?」

と思うことも、正直あります。

中には、

「今の実習生は甘い」

と言う先生もいます。

私だって、

「私たちはもっと大変だった」

と言いたくなることがあります。

だって、本当に大変だったから。


でも、ふと考えます。

それを、今の実習生に経験させる必要があるのだろうか、と。

実習生に過度な負担をかけて、

実習そのものを嫌になってしまったら。

保育の世界から離れてしまったら。

それでは、私たちが伝えたいことから遠ざかってしまいます。


私が昔、必死になって書いた実習記録。

今でも残っています。

見返すと、

「私、あの頃ほんまに頑張ってたなぁ。」

と思います。

子どもたちにも、

「見て!ママ、すごない?」

なんて、自慢したくなるくらい。

あの記録を見ると、

あの頃の自分が頑張っていたことを誇りに思います。

そして、実習担当の先生からかけてもらった言葉も、

今になって、

「あの言葉はありがたかったなぁ。」

と思います。


だからといって、

「私たちはこんなに大変だったんだから、あなたたちも頑張りなさい」

とは思わないのです。

私たちが実習生に伝えたいのは、

実習の大変さではない。

仕事の過酷さでもない。

まして、

「昔はもっと大変だった」

ということでもない。


伝えたいのは、

保育の楽しさ。

子どもと関わることの喜び。

子どもの成長に立ち会えること。

自分の関わりが子どもの何かにつながったときの嬉しさ。

そして、

この仕事には、こんなにも大きな責任があるということ。

大変なこともある。

悩むこともある。

思うようにいかないこともある。

でも、それ以上に、

この仕事をしていてよかったと思える瞬間がある。

そのことを伝えることはできます。


今、息子も実習をしています。

私の仕事とは違いますが、実習のある学部に進みました。

そして、今の実習ではAIも存分に使っています。

記録も、

「そんなに簡単に終わるん?」

と思うくらい、あっという間に終わらせています。

正直、

心の中では、

「なんて甘い実習なんやろ。」

と思ってしまう自分もいます。

自分が経験してきた実習と比べてしまうからです。


でも、

それも時代の変化なんですよね。

私たちの頃にはなかったものを、

今の学生たちは当たり前のように使う。

それを「ずるい」と言うことは簡単です。

でも、大切なのはそこではないのかもしれません。

AIを使ったとしても、

実際にその場所へ行き、

人と関わり、

その仕事を体験する。

そこで、

「この仕事は大切だな。」

「こんなことを感じた。」

「こんなふうになりたい。」

そんなことを学んでいるのなら、

それもまた実習なのだと思います。


だから私は、

これから実習生を受け入れる側として、

「昔はこうだった」ではなく、

「今、何を伝えたいのか」

を大切にしたいと思っています。

記録の書き方を教える。

実習のルールを教える。

もちろん、それも大切。

でも、それだけではない。


保育って、楽しいよ。

子どもって、こんなに面白いよ。

この仕事には、こんなにやりがいがあるよ。

あなたの関わりが、子どもの人生の一部になるんだよ。

そして、

だからこそ、大きな責任がある仕事なんだよ。

そんなことを伝えたい。


私たちが大変だったからといって、

次の世代にも同じ大変さを経験させる必要はありません。

私たちが経験した苦労は、

「苦労させるため」にあるのではなく、

次の世代により良い形で何かを渡すためにあるのだと思います。

私自身、実習生だった頃に先生からもらった言葉を、

今でも覚えています。

今度は私が、

次の実習生に言葉を渡す番です。

そしていつか、

今の実習生たちが現場に立ったとき、

「あの先生に教えてもらってよかった」

と思ってもらえたら嬉しい。


昔はこうだった。

それを伝えるだけではなく、

これからの先生たちに、私たちは何を伝えたいのか。

私は、

大変さではなく、

保育の楽しさ、やりがい、誇り、そして責任。

それを伝えられる先生でありたいと思っています。

そして、

「保育っていい仕事だよ。」

そう思って、実習を終えてもらえるような実習を作っていきたい。

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