偏食についての考え方は、本当にさまざまです。
今と昔では考え方も違います。
家庭によっても違います。
先生によっても違います。
同じ家族の中でも、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、それぞれ考え方が違うこともあります。
だからこそ、給食について悩む保育者は少なくありません。
「家では食べないので、園では頑張って食べさせてほしい。」
という保護者もいれば、
「無理に食べさせないでください。」
という保護者もいます。
その中で、園には園の方針があり、集団生活として大切にしたいこともあります。
そして何より、子どもの気持ちも毎日違います。
昨日は食べられたものが、今日は食べたくない日もあります。
体調や気分によっても変わります。
だから、給食の時間は本当に難しいのです。
もちろん、給食の時間は楽しい時間であってほしい。
それが一番です。
でも私は、20年以上保育をしてきて、こんな姿もたくさん見てきました。
少しだけ勇気を出して、一口食べてみた子。
「食べられた!」
その瞬間、先生と一緒に喜び、自信に満ちた笑顔を見せてくれた子。
その小さな成功がきっかけで、
少しずつ食べられるものが増えていった子。
そんな成長も、たくさん見てきました。
だから私は、
「頑張ってみる経験」
にも、大きな意味があると思っています。
でも一方で、
給食が嫌だから幼稚園に行きたくない。
そんな思いを抱えてしまうことは、誰も望んでいません。
だから、
「全部食べさせる。」
も、
「嫌いなものは一切食べなくていい。」
も、
私はどちらも正解とは言い切れないと思うのです。
その子は、どんな性格なのか。
どんな言葉なら勇気が出るのか。
昨日はどうだったのか。
先月はどうだったのか。
先生は、毎日その子と過ごしています。
だからこそ、
「今日は一口頑張ってみよう。」
「今日は無理しなくてもいいね。」
そんな判断ができるのです。
それは、その日だけを見ていては分からないこと。
毎日の積み重ねがあるからこその判断です。
私は、給食の時間に一つの正解はないと思っています。
でも、どんな関わり方を選ぶとしても、
そこにあるのは、
「この子に成長してほしい。」
という願いであってほしい。
そして、
給食の時間が、
子どもにとっても先生にとっても、
意味のある温かい時間であってほしい。
私はそう願っています。



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