「先生って、家でも怒らないんでしょう?」
保育士をしていると、本当によく聞かれます。
でも、その答えは…。
そんなこと、ありません。
仕事では、子どもを感情的に叱ることはありません。
どんなに大変な場面でも、一呼吸おいて、
「この子にはどう伝えればいいだろう。」
そう考えることができます。
でも、母親になると話は別です。
毎日続く子育て。
仕事の疲れ。
時間に追われる生活。
何度言っても伝わらないもどかしさ。
私もイライラします。
大きな声を出してしまう日もあります。
「もう限界。」
そう思うことだってありました。
つい手が出てしまいそうな時も幾度とあります。
そんな時、昔からよく聞く言葉を思い出します。
「おしりぺんぺんするよ。」
どこでそう思ったのか、誰かから聞いたのか、
手が出そうになった時は、
「おしりぺんぺん」それが私の中での決めごとでした。
私は、この言葉には昔の人の知恵が隠れていたのではないかと思っています。
「おしりぺんぺん」と言って、子どもを抱き寄せる。
「いやだー」と暴れる我が子を抱え込むには、少し時間がかかります。
その数秒の間に、不思議と親の気持ちも少しずつ落ち着いてくるのです。
そして、もう一度考えます。
「今、本当に叩く必要があるのかな。」
そう考えた頃には、実際には叩けないことがほとんどでした。
抱きしめている子どもを見ていると、怒りよりも「どう伝えよう」という気持ちが戻ってくるからです。
今振り返ると、大切だったのは「叩くこと」ではありませんでした。
感情のまま行動しないための時間をつくること。
それが、「おしりぺんぺん」という言葉に込められていた、本当の意味だったのかもしれません。
保育士でも、母親になれば完璧ではありません。
失敗もするし、反省する日もあります。
それでも、子どもを大切に思う気持ちは変わりません。
だから今日も、親として悩みながら、子どもと一緒に成長していけたらいいなと思っています。



コメント