保育の現場では、大勢の子どもたちに読み聞かせをすることが多いですが、この絵本は少し違います。
私は、一対一でゆっくり読む時間にぴったりの一冊だと感じています。
大勢で読むと見過ごしてしまうような気持ちも、隣に座ってゆっくりページをめくると、不思議と心に入ってくるからです。
主人公のフェルジナンドは、ほかの牛たちのように戦うことが好きではありません。
花の香りをかぎながら、のんびり過ごすことが大好きです。
周りと違っていても、無理に変わろうとはしません。
私は、この絵本から
「自分らしくいていい。」
というメッセージを受け取っています。
そして、もう一つ心に残るのが、お母さん牛の存在です。
フェルジナンドがほかの牛と違っていても、
「どうしてみんなと同じようにしないの?」
とは言いません。
そのままの姿を受け止め、見守っています。
私は、この姿に母の愛を感じます。
「あなたは、あなたのままでいい。」
そんな言葉を、言葉ではなく態度で伝えているように思えるのです。
子どもたちにも、大人にも、
「ありのままの自分でいい。」
そう優しく語りかけてくれる一冊。
だから私は、この絵本が大好きです。



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